2021/08/17 22:16
今日は明治時代に
人気を博した靴屋さん
トモエヤについて
大変興味深いので
ざっくりですが
書いてみたいと思います。
明治時代以降
相次ぐ戦争で
軍用靴の需要が急増し
日本国内での
量産が急がれる一方で
「軍靴を扱うのはいやだ」
と父子二代にわたり
いはゆる民需の靴にこだわった
”トモエヤ靴店”
がありました。
開業当初は
香水や鞄など
舶来の雑貨を中心に
扱っていましたが
一部の上流階級や
公務員の間で
少しずつ洋装が
広がり始めると
靴の需要も増え
全盛期には銀座・京橋に
5店舗を構えるほどの
成功を収めたそうです。
しかし残念ながら
創業者の相場真吉が
51歳で亡くなってしまうと
当時、慶応義塾大学生だった
息子の達之助21歳が
二代目を引き継ぎました
この達之助大変革新的な
ビジネスセンスの持ち主で
専門機械と技師4名を招き
銀座通りにガラス張りの
工場を建設したそうです。
キャッチフレーズは
”丈夫で、安くて、
安心のできる機械靴。
マッキンレイ靴”
なんだかこの広告だけでも
わくわくします。
SRC: 国文学研究資料館 電子資料館
そして1906年(明治39年)
大阪時事新聞社主催で開催された
汽車博覧会に出展、各地を回り
話題になったそうです。
ちなみにこの博覧会
大阪、京都、神戸から東北、
信越、北陸の各主要駅で停車し
展示販売をしたというのですが
旅もできる博覧会なんて
とっても楽しそうだと思いませんか。
このご時世では当分
叶いそうにありませんが。。。
いつかそんな楽しい
移動式博覧会があったら
参加してみたいなーと
妄想してしまいました。
SRC: ジャパンアーカイブス https://jaa2100.org/entry/detail/059729.html
↑ 博覧会参加を記念した絵葉書。
SRC:https://blog.goo.ne.jp/japan_vintage_shoes/c/61dd5583598fceef9f3a520204e8708e
残念ながらこの翌年1907年
トモエヤは戦後の大恐慌の
影響をうけ倒産してしまったんだそうです。
コロナ渦で素敵なお店が
どんどん閉店していく
このご時世と
少し重なるような気がしました。
SRC:https://blog.goo.ne.jp/japan_vintage_shoes/e/c7127615701b5aa548aa08bc3bc18a37
当時のトモエヤの銀座店
きっと一際目立つ洒落た
お店だったのでしょうね。
ということで今日は明治時代に
攻めのビジネス展開で
成功を収めた
トモエヤさんについてでした。
それでは、また。