2020/12/07 23:16


図書館で借りたままになっていた
”死を招くファッション”
〜服飾とテクノロジーの危険な関係
ようやく読み終えました。



19世紀〜20世紀前半くらいまで
ファッションの世界で起きた
疾患・中毒・事故, etc、
悲劇の出来事について書かれた本です。
当時は染色や加工の工程で
ヒ素や水銀が使われていたり
今ではぞっとするような事実が
たくさんあって怖くなりました。
うちにあるアンティークのトップHat
大丈夫なのかしら。。。とやや不安です。


そして今回は後半にでてきた
アメリカ人ダンサーイサドラ・ダンカンの
死について少し触れたいと思います。


1927年フランスのニースでスポーツカーの
助手席に乗り込んだイサドラ・ダンカン。
ショールを二巻きして左肩にふわりとかけて
「Adieu mes amis.」
(フランス語で”さようなら友よ”)
とドラマチックに叫ぶと
首に巻いていた長いシルクのショールが
車軸に巻きついてしまい、
加速した瞬間に体が外に投げ出され
遊歩道に打ち付けられて
一瞬にして亡くなってしまったそうです。

それはとても無惨な事故で
周りにいた友人たちは半狂乱で
咽び泣き叫んだそうです。

ちなみにAdieu とは永遠の別れに
使われる言葉だそうで、
その言葉の直後に彼女は本当に
亡くなってしまったというのです。

実はイサドラ・ダンカンという名前
すぐにはわからなかったのですが
どこかで聞き覚えがあるなあ・・・
とよくよく考えてみたところ、
以前BLOGにも書いた
写真家アーノルド・ジェンスの作品に
度々登場するあの美しく舞う女性でした。

私はこの写真にすっかり魅せられて
写真家アーノルド・ジェンスのほうに
興味をもったわけですが
イサドラ・ダンカンという名前は
その時に記憶していたようです。







当時ベルリン・パリ・モスクワに
ダンスの学校を創設したりもしていたらしいので
きっとダンスの世界では有名な方なのですね。

それにしても、
このしなやかに舞う女性の姿と
恐ろしく無惨な事故のイメージが
あまりに対照的すぎて
それを知った時にとても衝撃を受けました。






ちなみにwikipedia情報によると
”イサドラは大のカメラ嫌いとしても知られ、
イザドラの舞踊を記録した動画映像は
屋外で隠し撮りされたものが一つ存在するのみである。”
とのこと。

早速Youtubeで探してみたところ
それらしき映像がありました。

https://www.youtube.com/watch?v=MEb6KIPrvRQ

おそらくこの映像の0:50~がそれではないかと思います。